韓国語の濃音化

こんにちは。쩸です。


今日は私が備忘録として(?)

学習記録の一環として、韓国語の濃音化についてまとめたいと思います。





韓国には、文科省的なところが出している표준어 규정という規定があって、そこに発音などについての様々な原則が定められています。


最新のものは2017年3月にアップデートされた模様です。


この표준어 규정の第2部第6章に、경음화〈硬音化〉(濃音化)という項目があります。


ここで、韓国語学習者なら最初に習う
パッチムㄱ, ㄷ, ㅂ(とそれに準じる子音)の後の子音ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈは濃音になる」
という規則も定められているんですね。(第23項)






第6章は第23~28項の6項目からなっています。
そのうち、独学で韓国語を学んできたわたしがテキストでは出会えなかった規則が、なんと4つ。


わたしの記憶が曖昧なのもありますが、
規則としてテキストで覚えた濃音化は、

上で書いたㄱㄷㅂの後の子音と、

パッチムㄹㅂ, ㄹㅌの後の子音ㄱ, ㄷ, ㅅ, ㅈ(第25項)

の2つしかなかったような気がします。



その他、「未来を表すㄹの後の子音は濃音化する」というのは、韓国人の友だちに

할 줄 알다
하는 줄 알다

の違いを聞いたときに「発音も違うんだよね」と言われ、

そういえば할 거예요. も할 꺼예요.で発音してるように聞こえるかも…。という自主的な気付きにより会得したものでした。

こちらも、第27項に

『冠形詞型ㄹの後に連結するㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈは濃音で発音する』

と規定されています。


ㄹで始まる語尾の場合もこれに準ずる。とあります。


할지라도
할지언정


とかも確かに할찌.. で発音されますよね。
この辺りはなんとなく濃音で発音していましたが、こうやって規則として決まっているのを見ると、腑に落ちる感じ。





“なるほどね、ちゃんと規定されてる決まりなのね”

なんて思いながら例を見ていて、わたしは衝撃を受けました。


할 수 있다

の発音が、

할 쑤 있다

だと言うのです。
 



知らなかった…。











言われてみれば할 수 있다も未来形のㄹだし、考えてみたらそうなんですけど、





わたしはこの3年間、こんなによく使う文法の発音を間違えてきたのか。

あんなに沢山、ネイティブの할 수 있어を聞いてきたのに、一度もㅆで発音していることに気づかなかったのか。



현타が来ました…。








ㅅとㅆが、ネイティブの日常会話の単語中に出てくると聞き分けられないというのは一応自覚はしていました。


今回これに関して調べる事になったのも、他の単語でㅅとㅆを聞き分けられなかったからです。




それでも、今まで自分がどんなに適当に韓国語を聞いてきたのかとびっくりしてしまいました…。

















とにかく。衝撃を抱えながら、표준어 규정を読み進めていきました。






次は漢字語の中での濃音化についてです。





こちらも個人的な気付きにより過去に調べたことが有り、規則としては一応知っていました。




漢字語で、ㄹの後に連結するㄷㅅㅈが濃音化する(第26項)



というものですね。



갈등〈葛藤〉[갈뜽]
발전〈発展〉[발쩐]




こういうやつです。

これは知ってる。ok。次。













ここまでは、なんとなく知ってたり、調べたことがあった規則でした。




残された2項目は、


第24項 語幹パッチムㄴ(ㄴㅈ), ㅁ(ㄹㅁ) の後に結合する語尾のㄱㄷㅅㅈは濃音で発音する。


第28項 表記上はㅅ(사이시옷)が無くても、冠形格機能を持つㅅがあるべき(休止が成立する)合成語の場合、後の単語のㄱㄷㅂㅅㅈは濃音で発音する。


です。




まず、こんな規則があること自体知りませんでした。

初めまして😅






こちらを説明すると、

まず第24項については、



まあ書いてある通りなんですけど、

ㄴ, ㅁとそれに準ずるパッチムのあとの語尾のㄱㄷㅅㅈになります。


더듬다[더듬따]
신다(履く)[신:따]


になるっていうことですね。

あれ?でもわたしこの発音する時、ちゃんと濃音で発音してるぞ…?







???何なんだ。



とにかく。(笑)


発音はしていたけれど、知らなかったので衝撃でした。

今後知らない単語を目から吸収した場合には気をつけておこうと思いました。








そして最後。


第28項、こちらも書いてある通りなのですが、




合成語の場合に、〜の〜(日本語で言う所有格)の機能を持つㅅが間に入るのですが、
表記上これが入らない場合があります。

例を見ていると全てパッチムありのものだったので、そのせいで入れないのかな?と思います。




パッチムなしの単語の場合でも入らない場合があるのかな?そこに関しては分かりませんが。





とにかく所有の関係を持った合成語の場合、あとにくる単語のㄱㄷㅂㅅㅈが濃音で発音されるという規則です。





これも確かに


술잔[술짠]

=술의 잔(お酒のグラス)


오늘밤[오늘빰]
=오늘의 밤(今日の夜)


그믐달[그믐딸]
=그믐의 달(最後の月)


길가[길까]
=길의 가(가は単独で単語としては成り立たないものと理解してますが)




などで、接してはいましたね。ただこれに関しては、単語単語でそう発音する事は知っていても、この規則自体は全くもって初めましてでした。






実は今回、땅속 뿌리という単語を接したのが、この濃音化について調べるきっかけだったのですが、


この単語、第28項の規則に則って、発音は




땅쏙뿌리



です。
濃音攻撃が激しい…🤣

今でこそ


濃音って韓国語独自の発音ですごくセクシーじゃない?!

などという戯言と共に一時期濃音にどっぷりハマった結果、

発音も韓国人に聞き取ってもらえる程度にはできるようになりましたが、




3年前の、まだㄱㄲㅋを発音し分けられなかった私に
発音練習させてあげたい🤣🤣🤣🤣













そんなこんなで、濃音について一通り規則をまとめてみました。





しかしここで。






あれ?そういえば

アルコール度数


って言う時の


도수



って、発音



도쑤



だったような…?




という疑問が出てきました。


これはこの6つの項目中、どこにも該当しません。




強いて言うなら



度の数


だから所有格っていう扱いになって第28項?なんて思ったりもしましたが、




だったら


돗수



となるはず。









うーん…







こちら、考えたりNAVERに調べたり韓国人に聞いたりしてみたのですが、解決せず。







最後の手段として、




국립국어원(国立国語院)に質問を送りました。







‘알콜도수, 안경 도수라고 할 때 도수의 발음이 도'쑤'인 이유가 뭔가요?

어문규정에 보면 "표기상으로는 사이시옷이 없더라도, 관형격 기능을 지니는 사이시옷이 있어야 할(휴지가 성립되는) 합성어의 경우에는, 뒤 단어의 첫소리 ‘ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ’을 된소리로 발음한다."라고 되어 있는데, 이것은 받침이 있어서 사이시옷을 붙어 쓸 수 없을 경우에만 해당하는 것으로 보입니다.

그렇다면 도수라는 단어는 도의 수라는 뜻으로 관형격 기능을 지니기 때문에 돗수라는 발음이 맞는 것인지, 아니면 어떠한 이유로 도쑤로 발음되는지 궁금합니다!’




だいたい
度数の発音が도쑤になるのは何故か、規定の内容から自分はこう考えたのだが何が正解なのか…
という内容です。




帰ってきた答えがこちらです。


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漢字語の濃音化は一律的ではなく、発音原理を提示することはできない。標準発音については辞書で確認してください。




だそう。




😅






無条件でこれ!と言えるものはないからもうあとは自分でいちいち調べるしかないそうです。








仕方ない。いちいち調べます。













ということで!今回は濃音化についての備忘録でした!




国語学習者の方々に少しでもお役に立てたら幸いです😊






またお目にかかります😆